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ご当地グルメ・特産品の効果的なプロモーションとは? 地場産業を応援しよう

目次
  1. 特産品やご当地グルメについて理解する
  2. 特産品やご当地グルメを活かすためにすべきこと
  3. 特産品やご当地グルメを使ったプロモーション成功例
  4. 特産品やご当地グルメを使った地域活性化成功のポイント
  5. 地域の特産品を見つけよう
ご当地グルメ・特産品の効果的なプロモーションとは? 地場産業を応援しよう

自治体による地域プロモーションの主な目的は、地域の魅力を広く発信することで、その地域への観光客や移住者を増やすことです。
地域固有の資源として特産品をもつことは、他の地域と差別化を図る上で非常に重要になります。今回は、特産品を使ったプロモーションの成功例や取り組むときのポイントを紹介します。



特産品やご当地グルメについて理解する

ご当地グルメ・特産品の効果的なプロモーションとは? 地場産業を応援しよう

特産品やご当地グルメは人の注目を集めやすく、地域独自の食文化を情報発信するときの強力な武器です。食に関する地域ブランドは、人を呼び込む観光資源となることはもちろん、地域の産業を応援して地域経済を活性化させる面でも効果があります。

一方で、特産品によるまちおこしは事業者が主体となっていくため、特定の業界に利益をもたらすことを懸念して踏み出せないケースもあるようです。
しかしながら、「食」による魅力発信は地域の集客力を向上させ、他の業種にも効果が波及するため、結果的に地域全体が活性化するという広い観点で取り組む必要があるでしょう。
 
「食」を通じて地方創生を考えるとき、まず大切なのは、自分の地域にどのような産品があるのかを明確に把握することです。さらにその産品には、どのような価値や魅力があるのかも正確に理解する必要があります。



特産品・名産品・ご当地グルメの違い

特産品と似た言葉に名産品があります。特産品と名産品の違いを簡単にまとめると、特産品は「その土地で作られているもの」で、名産品は「その土地で作られていることが広く知られているもの」です。特産品は地域分類の粒度が細かく、名産品は粗いとされています。

特産品は地域の名前を含む場合が多く、たとえば夕張メロンや特産松阪牛、越前がになどがあります。これらの特産品は、名称を保護するための地理的表示(GI)保護制度に登録されています。産品にGIマークをつけることで、同種の他産品との差別化もはかれます。

名産品は、お米といえば新潟県、秋田県など人によって思いつく地域はさまざまですが、お米はどちらでも名産品といえるのです。特産品だと思っていた産品が、実はそうでなかったというケースもあります。その場合、効果的と考えられていた施策も適用しなくなってしまいます。事前に、地域の産品が全国的な視点でどのような価値があるのかを、理解しておく必要があるのです。
 
ご当地グルメが生まれるきっかけは、地域おこしを目的とすることが多くあります。「ご当地グルメ」は、その土地特有の食材や調理法で作られた料理のことで、その土地ならではの食文化を反映したものです。
郷土料理と混同されることもありますが、郷土料理は家庭料理であるのに対し、近年に創作されたご当地グルメは、食べてもらう対象を観光客や地域外の人とするものが多くなります。



特産品やご当地グルメの役割

特産品やご当地グルメを活かしてまちおこしに取り組む目的は、「その地域を好きになり、この地で暮らしたいと思ってもらうこと」と「高付加価値の地域産業を育成すること」です。
 
地域の住民が、特産品を活かした価値や魅力を伝える行動をおこすことで、外部の人々の興味や関心を引き付けられます。
また、高付加価値で高い利益を得られる産業を育てることで、直接販売する事業者だけでなく、流通業など間接的な事業者にも恩恵があり、食を起点とした幅広い経済効果を期待できるのです。
地域内の住民にも「こんなに素敵な特産品が自分の故郷にはある」という地域への愛着も生まれ、地域貢献にもなります。



特産品やご当地グルメを活かすためにすべきこと

特産品やご当地グルメによるまちおこしに取り組むときに大切なのは、地域の資源となる食材を洗い出し、さまざまな観点から分析することです。
 
地域特性、地域文化、歴史的背景などの切り口から、食材を見つめなおす必要があります。
地域の住民にとってはなじみがある当たり前のものでも、他の地域の人から見ると新鮮でめずらしいと捉えられる可能性もあります。
これまで見過ごしてしまってきたものの中に、地域活性のヒントとなる特産品やご当地グルメが見つかるかもしれません。地域内だけでなく、他地域からの視点を考慮することも非常に大切です。



特産品やご当地グルメを使ったプロモーション成功例

ご当地グルメ・特産品の効果的なプロモーションとは? 地場産業を応援しよう

地域の特産品やご当地グルメのブランドづくりに取り組んで、地域活性化に成功した事例を紹介します。



山口県周防大島町|ジャム作り

山口県周防大島町にある瀬戸内ジャムズガーデンは、果実の栽培が盛んな地元食材を活かして島おこしに成功しました。
 
大島町は、昭和55年から平成12年まで高齢化率日本一の島でした。過疎地で小規模であることを逆手にとって、定番商品は作らず、人件費をとことんかけて手間暇かけたジャムを作り、差別化を図る、という戦略がうまくいったのです。現在では「島のジャム屋」として全国的に有名になりました。
 
同社のビジネスモデルは、地元農家にジャムに適した果樹を育ててもらい、高く買い取ることで農家にも利益がもたらすというものです。
また、Uターン者が起業したお餅屋や豆腐屋とコラボしてできた、ジャム大福や豆腐プリンにジャムをのせたデザートを開発し、人気を博しています。
 
地元農家やUターン起業者との連携といった人のつながりによって、島全体のブランド化に成功し、雇用機会の創出にもつながっているのです。



鹿児島県いちき串木野市

鹿児島県のいちき串木野市は、まぐろの水揚げ量が多い地域であることから「串木野まぐろラーメン」を作り、地域の魅力発信に成功しました。
 
まぐろラーメンは、同市のご当地グルメの先駆けとして2001年に作られ、串木野の食のまちづくりの柱となっています。
取り組みとして、地域に詳しい団体や商工業関係者などに行った調査をもとに串木野市の周遊コースを作成し、市内外のイベントやインターネットで情報発信を実施しました。地元の飲食店で提供したり、イベントで活用した結果、まぐろラーメンは観光客を呼び込む特産品になったのです。
 
飲食店同士や地元の漁業者、行政などが連携し取り組んだ結果、観光客の増加やまぐろの水揚げにもつながりました。



長崎県長崎市|老舗吉宗の茶碗蒸し

長崎県長崎市はさまざまな特産品がある地域ですが、なかでも慶応2年創業の吉宗の茶碗蒸しは、ECサイトを通じて販路拡大に成功しました。

吉宗の茶碗蒸しが一躍有名になったのは、テレビ取材がきっかけでした。今では多くの雑誌やテレビから取材されています。ECサイトで販路拡大を試みたタイミングにテレビ取材が入り、当時は注文が殺到し、昼夜問わず製造が続いたそうです。

メディアによる知名度上昇が成功の要因ではありますが、そのきっかけをつくったのは、ECサイトで通販用の販路拡大の準備ができていたことが成功のポイントです。サイネックスの「わが街とくさんネット」 に商品を掲載して販路を準備していたことで、テレビ取材後の注文急増にも対応できたのです。



特産品やご当地グルメを使った地域活性化成功のポイント

ご当地グルメ・特産品の効果的なプロモーションとは? 地場産業を応援しよう

「食」の特産品を活かしたまちおこし・村おこし・島おこしの成功例を見てきました。一方で、良い特産品があってもうまくいかないケースはあります。
ここでは、特産品を活かして地域活性化につなげるためのポイントを紹介します。



販路拡大

特産品やご当地グルメを開発しても、来訪者にだけ販売していては、規模が小さい地域で継続的な担い手を育てられず、産業として継続することは難しいでしょう。公金を投入して経済効果の低い事業を応援することも、住民の理解を得られないかもしれません。
 
長く継続するブランドにするためには、販路拡大による規模の確保がまず大事になります。販路拡大にはさまざまな方法があり、ふるさと納税制度の活用は代表的な手法の1つです。
特産品をお礼の品として提供することで、全国の消費者に地域の特産品の魅力を知ってもらうきっかけとなります。また、ECサイトの活用やSNSを通じた情報発信など、デジタル技術を駆使した販促活動も重要です。



雇用創出

特産品やご当地グルメの開発ブランド化に成功している地域は、雇用創出も効果が見られます。地元企業や学校、農家と連携することで、商品開発の幅が広がります。
同時に、製造や販売に関わる新たな雇用を生み出すことが重要です。とくに、地域の人材を活用することで、地域経済の活性化につながるでしょう。
 
逆に、大規模で高付加価値な特産品やご当地グルメブランドを育てられたとしても、経済活動の大部分を地域外の事業者や人に任せていては、地域にとって雇用創出などの効果が薄くなってしまいます。



移住者増加

売れる特産品やご当地グルメがあるだけでは地域活性化にはつながらず、衰退してしまう地域もあります。大事なポイントは、消費者がその地域に訪れたくなる理由をつくることです。
たとえば、特産品の工場や直売所を観光客向けに公開することは、行ってみたいと興味をいだかせる効果が期待できます。また、体験型施設を設けることで、特産品をきっかけに地域自体に興味をもってもらえるかもしれません。
 
特産品やご当地グルメのプロモーションでは、その背景にあるストーリーを効果的に伝えることも重要です。生産者の思いや地域の歴史、伝統的な製法など、特産品にまつわる物語を発信することで、消費者が特産品に魅力を感じて共感を得やすくなるかもしれません。その結果、来訪者や移住者の増加につながる可能性があります。



地域の特産品を見つけよう

特産品を活かしたまちおこしの成功例や、取り組みのポイントについて紹介してきました。地域PRに効果的な特産品を育てるには、まず食材を洗い出し、さまざまな観点から分析することから始めましょう。地域内だけでなく、他の地域からの観点も大事になります。
 
サイネックスが運営する日本全国の特産品・名産品やギフト商材を取り扱うECサイト『わが街とくさんネット』では、地域事業者の販路拡大を支援しています。地域活性化を目的としているため、出店料は0円で出品していただいており、販売実績に応じた費用のみで運営しております。
特産品やご当地グルメの販路拡大に活用してみてはいかがでしょうか。

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