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医療・介護対策に必要な地域包括ケアシステムとは?高齢者にやさしい公共交通システムなど自治体支援も紹介

目次
  1. 高齢者の医療・介護問題の背景
  2. 自治体が取り組むべき「地域包括ケアシステム」とは
  3. 自治体による高齢者の移住支援
  4. 自治体による終活支援
  5. 地域に合った医療・介護サービスや環境づくりに取り組みましょう
医療・介護対策に必要な地域包括ケアシステムとは?高齢者にやさしい公共交通システムなど自治体支援も紹介

日本は高齢化社会の段階を過ぎ、すでに「高齢社会」を経て「超高齢社会」に突入しています。こうした現状において、高齢者の医療・介護の問題は年々深刻さを増しています。本記事では、自治体が取り組むべき「地域包括ケアシステム」を解説するとともに、高齢者向けの取り組みとして注目されている移住支援や終活支援についても紹介します。



高齢者の医療・介護問題の背景

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高齢社会において高齢者の医療・介護の問題は自治体が取り組むべき重要課題の1つと言えるでしょう。2025年にはいわゆる「2025年問題」が注目され、団塊世代の多くが75歳以上となり、社会保障体制が限界を迎えるといった問題が挙げられていました。
ここでは、高齢者の医療・介護が問題となっている現状と背景について紹介します。
 
関連記事:2025年問題とは?来たる超高齢社会に備えよう(前編)



高齢者人口の増加と支える側の減少

日本では高齢者の割合が高まる一方、少子化で医療・介護を支える現役世代が減少しているという実態があります。結果として、通院や入院、介護サービスの需要が急増し、地域の医療機関や介護事業者だけでは対応が難しくなっています。在宅医療や介護連携を進め、限られた人材と資源で高齢者を支える体制を作る必要があります。
 


家族介護の限界と老老介護の増加

かつては家族、とくに同居する家族が介護を担うケースが多く見られましたが、核家族や共働きの増加により今は事情が変わっています。さらに、介護する側も高齢である「老老介護」も増加しています。介護者の負担が大きく、離職せざるを得ない人が増えることや、健康への悪影響も深刻な問題となっています。



医療・介護費の増大と地域格差

高齢化が進むほど、慢性疾患の管理や長期介護が必要になり、医療費・介護費が膨らみます。都市部でも地方でも、施設不足や人材不足、移動手段の不足により、必要なサービスを受けにくい問題が起こります。自治体は、予防・重症化防止を強めて給付増を抑えつつ、地域資源を活用してサービスの偏在を減らす必要があります。財政が厳しい中でも、住み慣れた地域で暮らし続けられる体制づくりが重要です。



自治体が取り組むべき「地域包括ケアシステム」とは

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高齢化が進行していることは全国共通である一方、都市部と町村部では高齢化率の進展状況には地域差が生じているため、課題や必要とするサービスなどが異なります。そのため、それぞれの地域が主体となり、地域の特性に応じた地域包括ケアシステムを作り上げることが、地域の医療や介護の課題の解決に重要とされています。



地域包括ケアシステムの特徴

地域包括ケアシステムとは、高齢者が介護や医療が必要になっても、住み慣れた地域で自分らしい生活を続けられるよう、医療・介護・予防・生活支援・住まいを一体的に提供する仕組みのことです。
背景には、日本の急速な高齢化と介護の需要の増加があります。とくに2025年以降は75歳以上の人口増加が見込まれ、病院や介護施設だけでは支えきれないことが課題となっています。そのため、地域全体で高齢者を支える考え方が重視されるようになりました。地域包括ケアシステムでは、日常生活圏域をおよそ30分以内で必要なサービスが届く範囲とし、自治体や医療機関、介護事業者、ボランティア団体などが連携して支援体制を整えています。



地域包括ケアシステムを支える5つの構成要素

地域包括ケアシステムは、「介護」「医療」「予防」「生活支援」「住まい」の5つの要素で構成されています。まず生活の基盤となる住まいと生活を支える福祉サービスを確保し、そのうえで必要な医療や介護、介護予防といったサービスを提供します。たとえば、訪問診療や訪問介護、見守りサービス、買い物支援などを地域内で連携させることで、高齢者が安心して在宅生活を続けやすくなります。
また、地域包括ケアでは「自助・互助・共助・公助」という4つの支え合いの考え方の中で、とくに、住民同士の支え合いである「互助」と自分で自分を助ける「自助」の役割を高めようとする意図があります。



地域包括ケアシステム構築のポイント

地域包括ケアシステムは全国一律ではなく、それぞれの地域の特性に応じて独自に計画されることが特徴です。そのため、自治体は、まず地域の高齢化状況や生活課題、日常生活に関連するニーズを把握することが重要です。
地域ケア会議を開催し、医療機関、介護事業者、民生委員、ボランティア団体、自治会など多様な関係者が集まって課題を共有します。そのうえで、地域に不足している支援やサービスを検討し、具体的な施策へつなげていきます。また、地域の商店やNPO、金融機関なども支援の主体として期待されており、多様な主体による地域支援ネットワークがいかに機能するかが地域包括ケアシステム構築のポイントとなります。



地域包括ケアシステムのメリット

地域包括ケアシステムには、高齢者本人だけでなく地域社会全体にもさまざまなメリットがあります。医療と介護が連携することで、在宅でも切れ目のない支援を受けやすくなり、病院と自宅を行き来しながら安心して生活を続けられます。また、認知症支援の充実や見守り体制の強化により、認知症になっても地域で暮らし続けられる環境づくりが進みます。比較的元気な高齢者がボランティアや地域活動に参加することで、生きがいや介護予防につながる点もメリットの1つです。買い物支援や外出支援など、地域住民のニーズに合わせた柔軟なサービスが生まれることで、高齢者だけでなく地域全体の暮らしやすさ向上にもつながると期待されています。



高齢者の移動をサポートする交通サービス

地域包括ケアシステムとあわせて考えたいのが、高齢者の移動手段へのケアです。免許返納などにより運転ができない高齢者にとって、移動手段の確保は生活上の重要な課題です。高齢者の通院や買い物といった日常生活の移動を助ける交通サービスを紹介します。
デマンド交通は、決まった時刻表やルートを持たず、利用者の事前予約に合わせて乗り合いで運行する交通サービスです。人口減少などで路線バスの運行が難しくなった地域では、デマンド交通を導入する自治体も増えています。
ライトレール(LRT:次世代型路面電車システム)は、都市部で多くの人を定時に輸送する交通システムです。宇都宮市を運行するライトレールは、低床式車両(LRV)の活用や、乗り降りのしやすさ、振動が少なく快適な乗り心地などさまざまな特徴があります。自動車が進入できない専用のレールを走行するため、定時性に優れています。
こうした交通サービスを組み合わせることで、高齢者が地域で生活しやすい環境づくりにつながります。



自治体による高齢者の移住支援

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大都市圏の介護施設のひっ迫や都市部を離れて地方で落ち着いた暮らしがしたいと考える高齢者が増加していることから、移住を検討する高齢者が増えています。
こうした高齢者が移住しやすくなるように、自治体は、補助金などのさまざまな移住支援や環境づくりに取り組んでいます。高齢者の移住は自治体にとってもメリットがあり、医療や介護サービスは需要による雇用創出や、高齢者向けの施設や生活にまつわる需要による経済活性化などが期待されます。
 
関連記事:高齢者歓迎!自治体による老後移住支援とは



自治体による終活支援

自治体ができる終活支援としてエンディングノートの作成があります。エンディングノートとは、自分の人生が終わる時に備えて、医療や介護、財産や葬儀の希望などを整理しておくノートで、家族や周囲の人々が本人の意向を把握しやすくなります。自治体にとっては、空き家などの財産管理、孤独死対策、相続トラブルに関わる行政コストといった、さまざまな負担の軽減が期待できます。
 
関連記事:2025年問題とは?来たる超高齢社会に備えよう(後編)



地域に合った医療・介護サービスや環境づくりに取り組みましょう

高齢者の医療・介護の問題は、全国共通の課題ではあるものの、地域によって取り組むべき対策は異なります。まずは、地域の医療や介護サービスの現状や住民のニーズを把握することから始めてみてはいかがでしょうか。地域の特性に合った適切なサービスや環境を整備することで、自治体にとってもメリットがある取り組みとなる可能性があります。
 
サイネックスには、住民向けの地域医療・介護・住宅・イベント・行政など、幅広い情報発信の支援や、地域外の移住希望者などを対象としたシティプロモーションのツールとして「わが街事典」があります。高齢者向けの情報発信や広報活動などについて相談したい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
 
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